「とにかく結果重視」のエステ店オーナーが見出したのは、〝メンズ脱毛〟という可能性。

小田急線・新松田駅をおりてすぐという好立地にある、フェイシャルをはじめとする、痩身、オイルマッサージなどの施術を行っている女性向けのサロン「’olu’olu」。
もともと飯田岡で、仕入れ会社の直営サロンのような形で共同経営をしていたオーナー・井上和香代さんが、ここで独立開業したのが4年前。松田町と開成町とでは悩んだものの、あえて「あまりエステサロンがないところで」と松田を選択しました。「結果的によかったなと思ってます」当初は視野になかった秦野方面からも多くのお客様が訪れるようになり、エリアの隠れたニーズに応えることに成功したのです。
客層は30〜40代が中心。肌の悩みが出始める20代後半以降が多いそうです。〝完全プライベートサロン〟の感覚と、「ただ来ていただければいいっていう訳じゃない」と自ら言い切る〝結果重視の姿勢〟への信頼感が、多くの同業者が苦戦したコロナ禍でも顧客の足が遠のかなかった理由かもしれません。

開業1年目にぶつかったコロナ禍。
思いついたのは、「新たなサービスを採り入れる」こと。

とはいえ、どうしても〝接触〟のイメージがつきまとうエステ・マッサージ業界。オープンして1年目にぶつかったコロナ禍、従来のお客様の理解は得ていたものの、新規のお客様がつきにくいという面は否めません。井上さん自身、今後の展開について真剣に考えるようになりました。「このまま同じメニューでやってっても、この状況で伸びることはないんじゃないか。今のままじゃちょっと生き残れない、って」
そんな中で思いついたのが、脱毛や痩身の「新たなサービスを採り入れる」こと。最新マシンで〝直に触る〟ことを避けながら、その活用で、井上さんが最も意識している〝効果を上げる〟サービスを展開すれば、活路が拓けるのでは。そして、その読みは的中しました。それらの新たなサービス導入をきっかけに、コロナ禍にも関わらず、サロンの売上は伸び始めたのです。

さらなる売上の上昇と、新たなひろがりを目指して。
最新のマシンを使った「メンズ脱毛サロン」の開設。

そんなサロンの底力をベースに、さらなる売上の上昇と新たなひろがりを目指し、足柄上商工会と共にプランニングした補助事業計画が、新分野「メンズ脱毛サロン」の開設という〝事業再構築〟の計画でした。そのもとで購入したのは、新しいサロンで使うための〝脱毛器〟。
ただ、本拠地である駅前のサロンは、開業からずっと女性専用として運営。以前から男性の利用についての問い合わせはあったものの、男性客を受入れることで既存の女性客の足が遠のいてしまうことは避けたいところでした。考えた結果、新しい機械の導入と同時に、松田町創生推進拠点「スプラポ」に、男性も利用できるサロンとして2号店「’olu’olu ＋」をオープンすることを決意。施設内にスポーツジムも入っているため、広報や施設内の連携に力を入れることで、新たな男性客獲得につながることも期待しています。
これから井上さんがやっていきたいのは、〝より、サロンの周知をひろげていくこと〟。「そんなに遠くに行かなくても近くに効果を出してくれるサロンがあるよっていう話が、もうちょっとひろがれば」競合ひしめくエステサロンや脱毛サロンの中での宣伝活動の必要性について、熱く語りました。

《本記事は令和4年度伴走型小規模事業者支援推進事業により掲載しています。》

1号店「’olu’olu」 (女性専用店)

2号店「’olu‘olu ＋」